過去の展示レポート
「中野浩樹~水の操演~展」

「中野浩樹~水の操演~展」 2016.7.4~7.22

CONCEPT・WORKS

 中野浩樹氏は、自然の美を追求して表現する多摩美術大学油画出身の作家で、自らした取材や観察の中から感動を感じた風景や水の情景を円形の中に描いた作品を制作してます。

 中野氏は「近年、私は自然の美を追いかけ制作しており、最近では波の情景をテーマに制作しております。私は作品をつくる際に必ず行うことがあります、それはその場に行き、風や空気、温度を感じながらスケッチにおさめアトリエに持って帰ります。そして白い画布を前に現場の余韻を心で奏でながら取材を元に制作を始めます。この作業が作品を作る上で大切にしている時間であり、自分の考えるリアリティーに繋がると信じております。私の考えるリアリティーとは、ただその空間を切り取る作業ではなく、その体感を通して還元することが必要なのです。」語っています。
作品で円を用いた事に対して「円窓(まるまど)の効果も取り入れたいと思いました。日本では古くから風景を切り取って魅力的に見せることを「生けどる」と呼び、「窓が風景を生けどる」と言われたのが京都の源光庵の、円形の窓である円窓から見た風景がある。私の感じた水の表情を「生けどる」展示にしたいと考えております。」と話しています。
材料に関しても中野氏のこだわりがあり、「油絵具から始まり樹脂膠(アクリル絵の具)、最近では岩絵の具の物質感に魅せられ、その素材を主としながら制作し、その材料を通して音や風を表現できればと願っています」とも話しています。

 円形の中に描かれた波の風景と特別な材料で絵描かれた水の操演、中野氏ならではの作品を堪能できる展覧会になっています。

BACK